ケラにはモグラとの共通点がたくさんあります!探してみてくださいね。
分類 | バッタ目(直翅目)・キリギリス亜目・コオロギ上科・ケラ科(Gryllotalpidae)に分類される昆虫の総称。 |
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分布 | 日本にはその中の一種ケラが分布し、単にケラと言った時にはこの種を指すことが多いですが、世界中の熱帯・温帯に多くの種類が分布しています。日本ではおけらという俗称で呼ばれることも多いです。 |
形態 | 成虫の体長は30mmほどですが、大型種では体長50mmほどに達するものもいます。全身が褐色で、金色の短い毛がビロードのように密生しています。他のキリギリス亜目昆虫と比べて触角や脚が短いです。頭部と前胸部は卵型で、後胸部・腹部は前胸部より幅が狭いです。尾端には触角と同じくらいの長さの尾毛が2本あります。 成虫には翅がある。長さは種類や個体によって異なるが、おおむね前翅は短く、後翅は長いです。他のコオロギ類と同様オスの前翅の翅脈は複雑で、鳴くための発音器官があるが、メスの翅脈は前後に平行に伸びた単純なものです。ただしケラ類はメスもわずかに発音で成虫の体長は30mmほどだが、大型種では体長50mmほどに達するものもいます。全身が褐色で、金色の短い毛がビロードのように密生する。他のキリギリス亜目昆虫と比べて触角や脚が短いです。頭部と前胸部は卵型で、後胸部・腹部は前胸部より幅が狭いです。尾端には触角と同じくらいの長さの尾毛が2本あります。 成虫には翅があります。長さは種類や個体によって異なりますが、おおむね前翅は短く、後翅は長いです。他のコオロギ類と同様オスの前翅の翅脈は複雑で、鳴くための発音器官がありますが、メスの翅脈は前後に平行に伸びた単純なものです。ただしケラ類はメスもわずかに発音できます。前脚は腿節と脛節が太く頑丈に発達し、さらに脛節に数本の突起があって、モグラの前足のような形をしています。この前脚で土を掻き分けて土中を進みます。手の中に緩く囲うと指の間を前脚で掻き分けて逃げようとする様子が体感できます。その他に、頭部と胸部がよくまとまって楕円形の先端を構成すること、全身が筒状にまとまること、体表面に細かい毛が密生し、汚れが付きにくくなっていること等もモグラと共通する特徴です。 |
生態 | 水上では全身の短毛が水を弾いてよく水に浮き、脚で水面を掻いてかなりの速度で泳ぎます。また、地中生活するうえに前翅が短いため飛ばないようにも見えますが、長く発達した後翅を広げてよく飛び、夜には灯火に飛来します。若齢幼虫は多くのコオロギ類同様よく跳ねるが、成長するとむしろよく走り、飛翔の予備動作として跳ねるぐらいです。 行動可能範囲をまとめると、地中を掘り進み、水上を泳ぎ、空を飛び、地上を歩くと、様々な環境に対応しており、昆虫界のみならず、生物全体から見ても、対応範囲が非常に広い生物です。収斂進化の類例に挙がるモグラと同様、運動量、代謝量が膨大であるため、水分不足、飢餓に大変弱いです。水分が得られないと一晩程度で死んでしまいます。 |
生息地 | 草原や田、畑などの土中に巣穴を掘って地中生活します。巣穴は大まかにはねぐらとなる地面に深く掘られた縦穴と、そこから伸びる、地表直下を縦横に走る餌を探すための横穴からなります。乾燥した硬い地面よりも、水を多く含んだ柔らかい泥地や湿地に多く、そうした環境の地表にはしばしば先述の横穴が盛り上がって走っているのが認められます。土をただ起こしても見つけにくいですが、田植え前の代掻き(しろかき)の際などは土を起こした際に水上に浮かんでくるので見つけやすいです。 |
繁殖 | 卵は巣穴の奥に泥で繭状の容器をつくってその中に固めて産みつけ密閉して、親がそばに留まって保護します。孵化する幼虫は小さいことと翅がないこと、よく跳ねること以外は成虫とよく似ており、しばらく集団生活した後に親の巣穴を離れて分散すると成虫と同様の生活をします。 |
鳴き声 | オスは初夏によく鳴き、巣穴を共鳴室として使って鳴き声を大きく響かせます。鳴き声は「ジー……」とも「ビー……」とも聞こえる連続音です。地中から聞こえるため、日本では古来「ミミズの鳴き声」と信じられてきました。メスも鳴くそうです。 |
豆知識 | 所持金がない状態を「おけら」、遊泳、疾走、跳躍、飛翔、鳴き声、穴掘りなど多芸だがどれも一流の能力でないとみなして器用貧乏な様を「おけらの七つ芸」、あるいは「けら芸」といいいます。 子供のおもちゃとしては、掌に握り込むと前足で指の間などをかき分けようとするのを喜ぶ、というものがあります。これを両手を広げる動作に結びつけてはやし立てる遊びもあるようで、アニメ「ぼのぼの」のなかで扱っています。 |