ヤゴは視力がとても優れていて、人陰などが見えるとお尻から吸い込んだ水を一度に噴射してジェット機のように逃げてしまうんですよ。
分類 | イトトンボ亜目(均翅亜目)、トンボ亜目(不均翅亜目) |
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分布 | 日本では北海道、本州、佐渡島、琉球列島にかけて分布しています。 |
形態 | ヤゴの形は、大きく2つのタイプに分けることができます。 (1)イトトンボやカワトンボの仲間(均翅亜目;きんしあもく) 体が細長く、腹の先に3つの尾鰓(びさい)をもち、ここから水中の酸素を吸収します。泳ぐときは体をくねらせて泳ぎます。 (2)アカトンボやシオカラトンボ、ヤンマ類など(不均翅亜目;ふきんしあもく) 体が太めで、尾鰓がありません。水中の酸素は、肛門から水を取り込み、直腸の中にある直腸器官鰓(ちょくちょうきかんえら)から吸収します。 |
生息地 | ・トンボ目 イトトンボ科 体の長さは20mmくらいで細長く、長い足と頭部に長い触角が1対あります。腹部先端にひらひらした3枚のエラがついています。流れの遅いよどみの草や落ち葉のところにいます。 ・トンボ目 カワトンボ科 体の長さは30mmくらいで細長く、長い足と頭部に長い触角が1対あります。流れの遅いよどみの草や落ち葉のところにいます。 ・トンボ目 サナエトンボ科 体の長さは10~30mmほどです、頭部に太くて毛の多い触角があります。渓流の砂や泥の底にいます。 ・トンボ目 サナエトンボ科 コオニヤンマ 体の長さは25mmほどで、腹部は扁平にひろくなっています。頭部に幅の広い触角があります。河川の砂や泥底にいます。少々汚れている水(水質階級2)の指標生物です。 ・トンボ目 ヤンマ科 体は15mmほどで、頭部に糸状の短い触角があります。足は短く、全体に比較的長い毛がはえ、がっしりしています。平地~山地の小川や湧き水、湿地、溜り水にいます。 |
豆知識 | 肉食で獰猛なヤゴは近くを通る生き物を捕らえて食べます。捕獲仮面と呼ばれる仕組みで、折り畳まれている下唇を伸ばし鋭い牙で獲物を捕獲し、下唇を折り畳み捕食。この動きはほんの一瞬。こうした捕獲を行うのはヤゴだけなのです。 |